アイウィル 社員教育 研修日程

コラム『講師控え室』

 

人材育成の新聞『ヤアーッ』より

2014年8月号「講師控え室 66

 

「こんにちは」と挨拶しても挨拶は返ってこない。朝も「おはようございます」と、こちらの挨拶に、下を向いたまま小さい声で「おはよ…」である。

食堂でも当然、厨房のスタッフに対して挨拶しない。セルフでおかずを取って行く時も「いただきます」などと言う者はいない。黙って持って行く。

食べている時がまたひどい。テーブルに肘をついて食べている者、前かがみで醜い犬食いをする者、食べ残し、食い散らかし、ケタケタ笑いながら喋り食べる者、席を立ったら椅子は出しっぱなし。マナーも何もあったものではい。

休憩時間はさらにひどい。ロビーのソファに寝そべって三人分占領して携帯電話をいじっている。一人ではない。三人くらいが横になり、他の人はソファを使えない。ホテルのロビーである。

これは小学生の合宿の話ではない。企業の合宿研修の話である。アイウィルの東京コースを行っている研修所での話。誰でも名を知っている大手企業の『新人研修』と看板にはあった。

同じ施設でアイウィルの管理者研修が行われていた。四十代、五十代の研修生が自分から挨拶をする。それに対して、大手企業の新人達は挨拶をろくに返さない。それどころか、大きい声で挨拶をするアイウィルの研修生をうさんくさい目で見る。大人の研修生はそんな顔には負けず、明るく大きい声で挨拶する。

地方の研修所でも、どこの研修所でもよくある話。他の研修団体と施設で一緒になると、アイウィルの研修生のように、しっかりした挨拶ができる社会人はめったにいない。

今回の新人の団体はおそらく、特別な技術研修や、専門知識の勉強をしているのであろう。それも大事だが、この会社は新人研修の「柱」が何か解ってないようだ。

挨拶ひとつできない。公共の場で平気で他人に迷惑をかける。食事のマナーもろくに知らない。こんな社員が仕事ができる人材になるわけがない。社員としてだけでなく、周りの人から認められる一人前の社会人になれるわけがない。

アイウィルの研修生はその新人の姿を見て、過去の自分を反省する。ここに来るまでは私もそうだった、挨拶ひとつできない、ダラダラ歩く、あの新人達とたいして変わらなかった、だから「本当は変わらねば」と心に思う。部下達にも教えねば、会社を変えねば、という思いを強くする。おかげで研修の効果は高まる。

失礼な言い方だが、他団体の研修と一緒になると、悪い例が身近にあるので研修効果は格段に高くなる。(兼頭康二