アイウィル 社員教育 研修日程

コラム『講師控え室』

 

人材育成の新聞『ヤアーッ』より

2014年9月号「講師控え室 67

 

研修の中で研修生はノートに文章を書く。そのメモ帳やノートを見ると、使い方は様々である。

一人の研修生がノートを持ってきた。作成した文章を講師がチェックして添削する。合格をもらえれば別に紙に清書する。

私がノートを見ると文章がビッシリ。段落がない。一行も空きがない。下までいっぱいに書いている。

「手直しした文章はどこに書きますか?」と聞くと、「あっ、そうですね」と頭をかく。

私も子供の頃、学校のドリルをやった答えをノートにビッシリ書いていたことがある。空白の部分を多くするとノートの無駄使いをしている気分になる。しかし、これは間違って使い方。

そもそも、ノートやメモ帳は何のためにあるのか。その役割は、「頭の代わり」である。

自分が覚えておきたいことを頭が全て記憶していれば一番良い。だが現実には無理。そこで必要な情報を必要な時に引き出せるようにするのがノートやメモ帳の存在意義である。

この原点に戻ると、正しい使い方が見えてくる。ノートはページを贅沢に使うべきである。

「どの情報がどこにあるのか、すぐ見つかりやすいこと。そして内容がわかりやすいこと」

研修の中でノートに書いてもらう時には、「ではノートの新しいページを開いて…」と何度も言う。テーマや内容が変わる度に新しいページを使ってほしいからである。その新しいページの頭にタイトルをつければ、そこに何が書いてあるかわかりやすい。

また、ノートに余白を多くする。ページを開いたときに文章がビッシリ書いてあっては、内容が一目で頭に入らない。大量の文章を読んで必要な部分だけを見つけるのに時間と手間が余計にかかってしまう。さらには、余白が多ければ後から書き加えたり訂正もできる。

最後に、ノート使用の決定的重要ポイントを一つ。

ある社長が言う。「私の話を聞いている時、みなさん本当によくメモを取ってくれています書いたものを見せてもらうと、キレイにまとめてある。いつも感心します」

「しかし、それを後で見返して勉強しないのです。ノートに書いてそれでオシマイ。勉強した気になっているだけ。何のために書くのか。忘れないためでしょ。良いことを聞いて文字にしたら、それを何度も何度も見る。そして実践する。これを行う人は必ず成功します」

アイウィルの研修では、自分の手にペンを持って書くことが考える力を伸ばすと教えている。書くことのもう一つの意義はそれを読み直して行動に結びつけることにある。(小川宏