アイウィル 社員教育 研修日程

コラム『講師控え室』

 

人材育成の新聞『ヤアーッ』より

2015年7月号「講師控え室 77

 

「うちのような小さい会社は、社員の能力も意識も、レベルが低いんですよ。だからアイウィルの研修に出しても、やりきる力はないと思います」

こんな弱音を口にする経営者や幹部が、日本全国に多くいる。その言葉は確かに本音だろう。

ようやく意を決して社員を研修に派遣。だがまた壁に当たる。社員が研修を通常通りに修了できない。第二ステップの通信教育で挫折する。何とかレポートを出して完成合宿に参加したが、初日の三誓暗唱や発音の仮テストに不合格となって帰される。

しかし、研修課題で成果を出せない人は能力が低いからできないのではない。「やり方」が問題なのである。

多くの研修生が苦労する課題の一つに、「三誓暗唱」がある。意識と行動を変えるためのプラス指針となる文章を覚える。内容が潜在意識に浸透してくると無意識に行動が変わっていく。

同時に脳も活性化する重要な課題である。三誓こそ「やり方」が決め手となる。

第一ステップ合宿の初日に三誓が書かれたシートを渡され、三日間で覚えて一分以内に言えるようにせよと指示が出る。その瞬間からほとんどの研修生は苦手意識が前面に出る。「無理だ」「覚えられるわけがない」とマイナス思考になる。

我々講師は練習のやり方をくどいくらい何度も教える。

「練習のコツは三つ。文章を見ながら、大きい声で、速く読む」

まずは頭で覚えようとせず、文章を見ながら正確に速く読む練習をする。小さい声ではなく、大きい声でハッキリ言う。その他の細かい助言も随時行う。そして「では、食事後の休憩時間に各自練習しておいてください」と指示を出す。

それでも、休憩時間の様子をのぞくと指示通りの練習をしていない。イスに座りながら、小さい声でブツブツ練習している。文章を見ながら読み込まずに、顔を上げて覚えているかの確認をしている。

だから暗唱できない。言われたことを素直に実践するより、自分の経験による自己流のやり方をする。

講師に厳しく注意され、何でも「自己流のやり方」でやってきたことに気づく。反省した人から行動が変わっていく。

どんな仕事も成果の上がる正しい「やり方」がある。いくら有能でも間違ったやり方をしていればいい結果は出ない。自己流は自滅の道である。

経営者や管理者も自らを振り返るとともに、部下への指導を見直してみよう。

「どうすれば」のやり方にこそ目を向けるべし。素直に学んで行う人が成長する。(小川 宏