アイウィル 社員教育 研修日程

コラム『講師控え室』

 

人材育成の新聞『ヤアーッ』より

2016年4月号「講師控え室 86

 

北陸地方のお客様の会社を訪問した。この会社は社長をはじめ、ほぼ全員私が研修を担当している。

若く、勢いがある。創業以来、赤字で終わった年は一度もない。

「日々行っている挨拶訓練を見ていただきたいんです」と社長に言われた。私は社員たちの前に案内された。

挨拶訓練は統率力養成研修で行っている課題の一つ。研修生が自分たちの部下に挨拶の指導をするリーダーになってもらう。合宿研修では試験項目とされており、会社に帰ってからも実施してもらう。レポートの報告書にはそれぞれの研修生による実施報告内容が書かれているが、実際に社内でどのレベルで取り入れられているかは見たことがなかった。

「全員起立!」号令役の大音声が社内に響き渡った。十数名の社員が、それに負けない大声で「はいっ」と返事をする。

「着席!」「起立!」すさまじい声の号令と返事で立ち座りが繰り返される。動きも俊敏で誰一人スピードがずれることもない。「以上で号令訓練を終わります。ありがとうございます」「ありがとうございます」。号令と従う人の呼吸がピッタリ合っている。

続いて挨拶訓練。

立ち位置を離れての整列、右へ倣えなども目を見張る速さで展開される。大きい声、きびきび行動、最高の笑顔で一糸乱れぬ挨拶が全員で行われる。

このメンバーで統率力養成研修に参加したのは三分の一の人間。他は未参加であるにもかかわらず、誰一人劣った挨拶をする人がいない。かくも高いレベルで社員全員の挨拶が揃うものかと驚愕した。

リーダー役の率先垂範もすばらしかった。随所でほめる。的確なアドバイスを送る。「もっとできる」と高いレベルへ導く。

挨拶訓練は、私に見せるため特別に行ったものではない。誇張したパフォーマンスでもない。この会社にとっては日々当たり前に行っていることなのだ。

この会社、ジャストエージェント。北陸地方に五社の分社を展開する人材派遣会社である。代表の中岩健一社長はこう言う。

「どこに出しても恥ずかしくない社員ばかりです。私は誇りを持って言います。どうだ、ウチの社員を見てくれ!」

私は思った。「アイウィルの研修受講会社の中でも、研修を活用し仕事に直結させている点で、ここはトップクラスである。まだ規模は小さいが、一人ひとりが一騎当千の人材である。これだけの人材が揃った会社が成長しないはずがない。これからの十年で必ず世の中から注目される優良企業になるに違いない。このすばらしい会社を見ていてください」(浜中孝之