アイウィル 社員教育 研修日程

 

コラム『講師控え室』

 

人材育成の新聞『ヤアーッ』より

2018年12月号「講師控え室 116

 

読書離れが進んでいる。大学生の半分近く、社会人でも四割の人は一年で一冊も本を読まない時代になった。

私どものお客様のS社は、新しい商品の有言実行研修を十二班にわたって導入してくださり、準社員やパートを含む全従業員に教育を行っている。

その研修の中では、毎月一冊本を読み、感想文を書くのが課題となっている。S社では「読書を強制されるのが嫌だ」「家で読書する時間は時間給が出ない」という理由でパートの何人かが会社を去っていった。

読書とは「本を読むこと」である。この本というのは基本的に文章が印刷された紙の束を指す。しかし「マンガは読書なのか」「雑誌は含まないか」など一言で読書と言っても人によってとらえ方はさまざまである。

全国大学生活協同組合連合会の学生生活実態調査の概要報告では、読書だと思うものについて以下の調査結果になったと示している。「趣味や関心のための書籍」九三・一%「教科書や参考書」三一・二%、「趣味・情報雑誌」二一・七%「コミックス」一三・四%。

この結果から、いわゆる本来の読書をしている大学生の確率は更に低くなるということが予想される。マンガを読むことが読書だなんて、昔のカミナリオヤジの前で言ったら「屁理屈言ってんじゃねえ!」とゲンコツが飛んでくる。

読書離れが進んでいる。理由は大きく分けて二つあると思う。第一に、活字が嫌い、何か勉強のような感じがする。読めない、理解できないと、自分が否定された気分になる。否定されるようなことを自ら望んでしたくない。

第二に、面倒くさい。本を買わなければならない。手間がかかる。どれがいいものなのかもイマイチよくわからない。こんなものに比べれば、スマートフォンやパソコンの方が手間がかからずよっぽど速い。

この二つの理由は読まない人の言い訳であり、本当の理由ではない。本当の理由は国語力の低下、国語軽視のツケである。また本に親しむ教育が小中学校で十分にされていないためである。そのため本を読まされるなら会社を辞めるという人まで出てくるのだ。

アイウィルの研修は強制的に本を読ませる。最初は皆、いやいや読む。苦しいところからスタートする。少しずつページがすすんでいく。一冊読み終わると、達成感を覚える。研修卒業の時は「読書をしてよかった」と皆が言う。

本が苦手な人はまず薄い本、イラスト入りの本、漢字が少ない本からはじめてみるとよいだろう。(浜中孝之