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コラム『講師控え室』

 

人材育成の新聞『ヤアーッ』より

2019年6月号「講師控え室 122

 

今は令和元年六月一日。新しい元号が使われて一ヵ月。あなたはこの節目を大切にしているだろうか。

古来より日本の元号変更には決まりがある。大地震や大火事、天災による不作などの凶事が起きた時に元号が変わった。また美しい模様の雲、珍しい甲羅模様の亀が現われた時などの吉事が起きた時にも元号が変わった。

天皇即位によって改元されたのは明治以降のこと。大半の改元には自然現象に関連する出来事に委ねられたものといえる。

今回は天皇退位特例法に基づいて元号が変わった。人智が及ぶ節目となった年だが、明らかに時代が変わる。時代とともに新たな取り組みをあなたも始めてみよう。

私は元号を覚えることにした。六四五年の大化から令和まで二四八個の元号がある。まだ覚えている段階。時代の節目に関して、多くのテレビ局が平成を振り返るテレビ番組を企画した。番組を見た私は歴史を知らないことを痛感できた。昭和、平成にあった出来事はある程度ならば分かったつもり。自分が生きてきたから。

しかし、大正以前は分からない。特に南北朝時代は記憶が曖昧。調べてみると北朝の流れを汲むのが今の天皇家であることが解った。一方、南朝を正統とする別の見解があることも学んだ。討幕による尊王攘夷の思想が高まるにつれて、南と北を問わずに「現天皇こそが正統である」の黄金律が定められた。

私たちは○○時代に生きている──このような感覚を抱いて生活することはほぼない。ただし、携帯電話の普及などの生活文化を通して時代の変遷を感じることはあろう。東日本大震災を代表とする未曾有の天災を思い出し、時代を思い返すことはあるかもしれない。

せっかく令和を生きるのだから時を考察する力を持ちたい。以前の元号を覚え、その時代の出来事を学んでいこう。元号を用いているのは日本のみ。現代の中国や韓国では用いていない。元号を用いる独自の文化を持つ日本だから、日本人の私たちが学んで覚えるのがよい。

日本の元号に使われた漢字の第一位は「永」の二十九回。第二位は「元」「天」の二十七回。第三位は「治」の二十一回。漢字の意味から時代に込められた願いが伝わってくる。

令和の「和」は十九回。「令」は今回が初。新しい元号はどのような時代になるのか。

総理曰く「希望に満ち溢れた、新しい時代を切り開いて行く、若い世代が活躍できる世代。それぞれの花を咲かせることのできる日本を作りたい」。いい時代がくる。いや、私たちの力でいい時代にしよう。
正木元