研修生の声 -修了生感想文編-
人材育成の新聞『ヤァーッ』2020年9月号から、六ヵ月間統率力養成研修修了生の感想を紹介します。
自分の内面と向き合った半年
第1221期 36才
この研修で一番強く感じたことは、自分自身の現実について改めて見つめ直し、真剣に考えたことです。自分の問題点は何なのか、どう行動すれば良いのか、考えて行動するきっかけとなりました。入社して以来、自分に甘い生活を送っており、人から言われたり、自分で何となく気づいても、「いつか直せば良い」と先送りにしてばかりでした。
しかし、第一ステップで自分の弱点欠点を徹底的に見つめ直し、「この半年間で変わらなければ、いつまでも変わることはできない」と、決心する機会となりました。
今までの自分の姿を恥ずかしがることよりも、「明日はどう自分が良い方向へ変われるのか?」と前だけを向いて、研修課題と二十の誓いについて毎日取り組みました。その中で大きく変化できたことについて二点を報告します。
まず一つ目は、コミュニケーションについてです。研修を受ける前は、言葉足らずなことが多く、何度も質問を受けていました。毎日、自分は明確な指示を出しているか、チェックしながら、「どうすれば、より相手に上手く伝えられるのか」毎日、相手への伝え方を工夫しながら取り組みました。結果、相手のことを考えて話をしたり、相手の意見や要望も聞き、しっかりとリアクションや返事も欠かさないようになれました。
二つ目は、「人からどう見られているか?」です。研修を受けるまでは、私自身とてもマイペースな人間でした。人は人、自分は自分と割り切り、他人からの関心に無頓着でした。
しかし、そんな人間には誰もついて来ません。人を動かしたり、指導するには、動かす人間が誰よりも模範的であり、「あの人みたいになりたい」と思われるような人にならなければいけません。そこで、毎日自分自身の身だしなみや礼儀、後輩に対しても自ら声をかけるように改めました。自分の上司だけでなく、職場にいる人全員に関心を持ち、良い所や、皆の前で評価されたことについては自分も習い真似を行いました。
自分に足りてないもの、間違っていることは素直に認め、謙虚な姿勢になることで、自分の身の周りで起きていることへの視野を、研修を受ける前の二倍は広げることができました。そして、自分の考えや意見に固執することも少なくなりました。自分の行動や意思決定が柔軟になり、人に相談する機会が今までの一.三倍になりました。
また、課題の中の読書についても、自分が今まで関心を持てなかった世界や分野にも、足を踏み入れる機会となりました。気にしたことのない世界や、その人、その業界の意見を知ることができました。
そしてレポートのコメントやアドバイスを見て、更にこんな意見があるのかと、他人から見てもらった自分の意見を見直しました。また新しい考え方やものの見方についても勉強することができました。
半年間で、レポートや二十の誓い以外にもこのような発見のあった研修でした。卒業してからも、この期間に得たこと、感じたことを活用し、更なる自己啓発のテーマを、自分で見つけて、取り組める人間を目指していきます。以上
自分も変われる
第1228期 37才 施設長
長かった第二ステップが終わりました。振り返ってみると、意識的に取り組んで成長できた部分と、気づいたら変わっている部分がありました。
意識的に取り組んだ部分では、二十の誓いや行動四原則など自分に課した課題です。二十の誓いで一〇〇%を達成できたのは六項目でした。その中で「自分の考えをメモなどでまとめて話す」について、はじめはメモを用意したり要点をまとめて話していました。毎日の朝礼や申し送りで実践していると、いつの間にか言いたいことを頭の中で整理できるようになり、メモ等が必要なくなりました。
「部下を注意する」「若い職員を指導・教育する」を実行するためには、その職員の言動を把握しておかねばなりません。一日二?三回はラウンドするようになり、職員と顔を合わせたり声をかけることが増えました。すべての注意ができているかというと不十分なところもありますが、職員との関わり方が変わってきました。
読書に関しても、読書の習慣が少しついてきました。自宅や仕事の空き時間も読書の時間が増え、電車やバスではいつも読書をしています。課題の本以外でも、本屋で気になった本や話題の本を購入することが増えました。
「納期を守る」「行動四原則」についても指示があったらすぐ確認して取りかかることで、納期より早く提出できるようになりました。
二十の誓いに関しては、ほぼ達成できているもの、達成まで程遠いものがあります。二十の誓いや読書、計算、漢字などは私という人間をより豊かにしてくれます。今後も継続して取り組んで、仕事の質を上げ人生を充実させます。
二十の誓いや課題を毎日のように取り組んだ結果、いつの間にか成長している部分があることに気づきました。
まず、管理者として大きく成長できたことです。職場で話す内容や部下への指示の出し方が変わりました。それは、すべて施設の運営にからめながら話をしていることです。「節約しよう」から「日中の仕事を機敏に行い残業をなくそう」と話しています。施設がいかにして利益を上げていくかを最優先に考えるようになっていました。
それから、最も大きく成長したことは、メンタルです。レポートを遅れることなく提出できたことで、「やればできる」「自分でも何とかなる」と、前向きな気持ちになり、何事にも積極的になりました。以上